
- [取得免許状]
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- ●養護教諭一種
かかわれる仕事だから。
小学校時代に自分の良さに気づかせてくれた担任の先生に憧れて、私も先生をめざすように。その後、小、中、高の幅広い年齢の子どもをサポートできる点に魅力を感じ、養護教諭を志望するようになりました。そして、養護教諭の職務に直結するカリキュラムや、実際の保健室、医療機関をモデルにしたさまざまな施設・設備で学べる子どもケア専攻を選びました。
1年次は、身体のしくみや子どもの発達、養護と教職の基礎など、養護教諭に必要な知識を幅広く学びました。なかでも養護教諭として長年活躍されていた先生が担当する「養護概論」の授業は特に印象的で、「常に教育者の視点を持って子どもと接すること」「保健室に留まらず、主体的に他の教員や専門家と連携しながら、子どもの健康を守る環境をつくること」など、養護教諭のあるべき姿を教えていただきました。それは私が抱いていた「いつも笑顔で優しい」「保健室で一人で行う仕事」といった養護教諭のイメージを覆すものでしたが、責任や役割の大きさを理解できたおかげで、4年間真剣に学び続けることができました。

2年次は、養護教諭の実務を学ぶ演習が増えました。「学校保健演習」では、子どもの発達段階や状況に応じた保健室での対応を学ぶほか、健康診断の方法や、プライバシーに配慮した会場設計なども学習。「養護活動演習」では、さまざまなテーマの保健だよりの作成や、保健委員会の運営方法などを学び、子どもはもちろん、学校医や他の先生、保護者など、多様な人とかかわりながら行う幅広い職務への理解が深まりました。また、授業の指導案をつくって発表する「保健科教育法」では、生徒役の仲間から改善点を指摘してもらうことで、徐々に授業の完成度が上がり、学ぶ意識がさらに高まりました。

3年次は、児童の問題行動など、具体的な事例を想定して対応を検討したり、カウンセリングの技法を学んだりするなど、専門性を深めました。そして秋には、小学校での「養護実習」に臨みました。保健室では、一人ひとりの家庭環境まで把握して接する、実習先の養護教諭の対応力に驚き、日頃から担任の先生と情報交換するなど、連携の大切さも実感しました。また、3年生のクラスで「姿勢」をテーマとした45分の授業も行いました。人形やタブレット端末を取り入れ、大学での模擬授業で学んだ視覚的で体験型の内容を意識すると、子どもたちは興味津々。授業後は姿勢も良くなり、教育の効果や大切さを学ぶことができました。

4年次になると、教員採用試験に向けた活動が本格的に。簡単に合格できるわけではないので不安が大きかったのですが、採用試験対策講座では希望する自治体ごとに個別に指導していただけたので、落ち着いて取り組むことができました。仲間と励まし合いながら筆記の勉強や面接の練習ができたことも心強かったです。傾向と対策をしっかり理解できた自信から、試験本番では自分の力を出し切ることができました。卒業後は「チーム学校」の一員として、担任の先生や学校医などの専門家と連携しながら、子どもの心身の健康を支えられる養護教諭をめざします。

※掲載内容は在学時に取材した2022年2月末現在の情報です。

- [取得免許状]
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- ●養護教諭一種
- ●中学校教諭一種(保健)
- ●高等学校教諭一種(保健)
保健室の先生に憧れました。
高校時代に部活でケガをした時、応急処置の後、専門の病院を熱心に探してくれた保健室の先生。治療中、焦りと不安で苦しい時も励ましてくれたり、治癒後に出場した大会にも応援に来てくれたりしました。その時感じた安心感やうれしさを誰かに与えられる存在になりたくて、私もこの道をめざしました。
1年次は、子どもの発達や身体のしくみ、養護や教職の基礎知識を幅広く学びました。子どもケア専攻には、養護教諭の実務経験のある先生が多く、講義でも、現場を意識したプラスアルファの知識を教えてもらえます。なかでも印象的だったのは、「養護概論」の講義で聞いた、「養護教諭は周りの先生や保護者、外部の専門家に積極的に働きかけ、一緒に子どもたちを守る“開かれた保健室”をつくっていくことが大切」という言葉です。それまで感じていた「養護教諭=1人職」というイメージが覆り、養護教諭をめざすうえでの根本的なスタンスや心構えが備わりました。

2年次になると、現場を想定した授業が始まりました。指導案や教材をつくり、模擬授業を行う「養護活動演習」は、まさに教育現場そのもの。先生役だけでなく児童役も学生同士で行うので、さまざまな視点から学ぶことができます。繰り返すうちに年齢に合わせた授業の進め方がわかり、教え方のバリエーションも広がるので、人前で話すことへの苦手意識も克服できました。また「看護学実習」では、病気やケガの応急処置だけでなく、同じ頭痛や腹痛でも、休ませるべきか、病院に連れていくべきかなど、状態に応じた対処を正しく判断するスキルも学べました。

小学校での「養護実習」は驚きの連続でした。保健室の業務では、実習2日目に児童が大ケガ。担任の先生や保護者、医療機関と連携して冷静に対処する養護教諭の姿に、児童の命を守る責任と覚悟を実感しました。また水質検査など、目に見えない部分でも児童の安全を守る多様な職務や複数の児童が同時に来室した時の対応などを見て、限られた時間のなかで効率的に、正確に仕事を進める意識も備わりました。一方2年生のクラスで行った歯磨き指導では、写真の多い視覚に訴える教材をつくり、ポイントを絞って虫歯の恐さを伝えた結果、給食後に歯を磨く子が増え、やりがいと指導の大切さを感じることができました。

4年次は、教員採用試験一色。私は、地元・富山での就職をめざしていたので、一人で準備を進められるか少し心配でした。でも、面接はクラスの仲間と練習でき、筆記や実技試験は、先生方が過去の傾向をもとに一緒に対策を考えてくれたので、心強かったです。また、富山県の採用試験には模擬授業が含まれていたのですが、大学での学びを通して授業で「伝える力」を高められたので、無事合格することができました。卒業後は、他の教員や保護者、スクールカウンセラーなど他職種と連携を図りながら、子どもたち一人ひとりの個性と気持ちに寄り添った支援ができる養護教諭をめざします。

※掲載内容は在学時に取材した2021年2月末現在の情報です。