
1~2年次は映像と音楽を組み合わせた作品づくりの基礎を学びました。最初は受験勉強のように模範解答を探しがちでしたが、ここでは面白いと思ったことを上手く作品に落とし込めたら「正解」なのだと、先生方の話や作品制作を通して気づきました。それからは自分なりの「面白さ」を追究するため、興味のあったコマ撮りやサウンド制作に打ち込みました。
学内で開催される3年次の展覧会「ゼミ展」に出展した映像作品「うみ・うむ・みる」では脚本と監督を担当。色や質感にこだわったり、ノイズを加えたりして表現したい世界観に近づけました。また、複数の領域を組み合わせることで映像の表現手法だけでなく、上映環境にもこだわるなど作品を多角的に考える視点も身につきました。卒業後は、より専門的に自分なりの「正解」を追究するため大学院に進学します。

コマ撮りの手法で動く肉を表現した
「舞踏」(2年次)

実写とストップモーションを使った
「うみ・うむ・みる」(ゼミ展作品/3年次)

映画領域のゼミ生が完全リモートで共同制作した
「2020:the odyssey」(卒業制作作品/4年次)
※掲載内容は在学時に取材した2021年2月末現在の情報です。

映画制作、とりわけ特撮に興味があったので、低学年次から映画を軸に学びを進めました。1年次に映像編集ソフト「Premiere Pro」や「After Effects」の操作法を学び、2年次には短編映画や写真を用いたアニメの制作に挑戦。イメージを具現化できたことが何よりうれしかったです。映画への情熱がさらに湧き、アメリカでの海外研修にも参加。ハリウッドの映画配給会社や特殊撮影の機材を扱う企業を訪れ、本場の技術に刺激を受けました。
3〜4年次は、著名な映画の撮影も手掛けた教員のゼミナールに所属し、ゼミ展、卒業制作展に向けた作品制作に没頭しました。大学にはプロ仕様の機材が揃っているうえ、ドローンの操作法など、新しい技術や知識も授業で学べるので、どんな撮影にも妥協なく挑戦できます。3年次は、自分たちでセットを組んだホラー作品の監督、脚本、撮影を担当。卒業制作は野外ロケが中心の作品の撮影を担当し、多様な表現方法と、特殊機材の扱い方を学びました。

プロデューサーを務めた映像作品
「忍者ワタルくんッ!」(2年次)

美術にこだわり、監督、脚本、
撮影も担当したホラー作品
「最高のおもてなし」
(ゼミ展作品/3年次)

ドローンなども駆使し、山中で撮影した作品
「明日を逃れて」(卒業制作作品/4年次)
※掲載内容は在学時に取材した2022年2月末現在の情報です。

1年次のサウンドの授業で、無音の映像に音楽をつける課題に取り組みました。映像の世界観が一気に豊かになることに感動し、2年次は「サウンド」と「映画・ビデオ」分野を選択。グループでドラマを制作する課題で、撮影時の録音と、編集後の映像に音楽をつける作業を担当しました。コンピュータを使った作曲にも初めて挑戦し、さまざまな楽器を取り入れながら、映像に合わせた自分だけの音楽表現をつくる楽しさに夢中になりました。
3年次からは、映像作家、演出家として活躍する教員のゼミナールに所属し、リサイクルをテーマにしたコマ撮りアニメの制作や、演劇作品の演者に挑戦しました。集大成となる卒業制作では、人の欲求をテーマに、映像や展示物でさまざまな体験ができる空間としてインスタレーション作品を制作。領域を超えた制作活動を通して、自身の可能性を広げ、人のこころを動かす多様な表現と、それに必要な知識・技術を楽しみながら身につけることができました。

コマ撮りアニメーションを取り入れた作品
「さいくる」(ゼミ展作品/3年次)

演者として舞台に立った演劇作品
「授業参観」(オンライン配信/4年次)

鑑賞者の5つの欲求を刺激する
インスタレーション作品
「たくなる」(卒業制作作品/4年次)
※掲載内容は在学時に取材した2022年2月末現在の情報です。

ピアノの経験を活かして音楽や舞台について学びたいと思い、入学しました。サウンドの授業で「無音の映像を見てそれに合った曲を作曲する」という課題に挑戦したところ、頭の中のイメージを音楽で表現する楽しさを実感。学びの軸をサウンド領域に定めました。また、CGなど他領域を幅広く学ぶなかで、映像やアニメーションを用いた表現方法も習得できました。
音楽理論の授業などを通して本格的に作曲を学びつつ、「ゼミ展」に向けた作品制作を開始。「楽譜が動いたら面白そう」という着想からアニメーションに合わせてピアノを演奏するという独自の表現方法が評価され、他の領域を学ぶ学生から作曲や演奏を頼まれることも増えました。また、弦楽四重奏の作曲に挑戦したことで、より総合的な音楽のスキルや知識を養うことができました。

楽譜のアニメーション映像に合わせて演奏する
「雨の日のための幻想曲」(ゼミ展作品/3年次)

授業で作曲し、プロの奏者による演奏を収録した
弦楽四重奏曲「ワルプルギスの夜」(3年次)

ゼミ展作品をさらに発展させた
「夜想組曲」(卒業制作作品/4年次)
※掲載内容は在学時に取材した2021年2月末現在の情報です。